新年あけましておめでとうございます。
会員各位に於かれましては心穏やかな新年をお迎えのこととご推察申し上げ、心よりお慶び申し上げます。旧年中は当工業会活動に多大なご支援とご協力いただきましたこと、厚く御礼を申し上げます。お陰さまで各支部の絶大な協力を得まして、全国各地で年度計画として立てておりました事業も順調に展開することが出来、期待した事業効果を存分に上げることができたと考えております。また、地域性を活かした支部独自で企画された行事も活発に実施いただいたことに因って、新入会員も迎えることができました。ここに重ねて会員各位の尽力に敬意を表してお礼を申し上げます。
さて、いざなぎ景気を超えたとされる国内景気の成長持続で、2007年は国内生産が過去最高を記録して、史上最高益を記録する大企業が続出するなど、我が国の経済は総じて穏やかで好調な成長を持続した年であったと言えます。こうした景況下で企業の設備投資も順調に推移して「もの作り立国、日本」の先頭工程を担う機械設計業界も必然的に旺盛な需要に恵まれました。中でも会員各社に於かれましては、活況に満ちた事業展開が図られたと窺っており、誠に喜ばしい一年であったと喜んでおります。
然しながら好調な需要に喜ぶ半面、この需要をこなすための人材確保に多くの会員企業が大変な苦戦を強いられる状況にあったことは確かであります。それでなくともここ数年、新卒者の採用が非常に難しくなっている状況下で、大手企業の多くが一段の求人拡大策を打ち出す動きを活発化させたことに因って、機械設計業界で特に求める理工系新卒者の採用が異常と言えるほど難しい状況が続いております。こうした傾向が長引けば継続的人材育成が事業存続の絶対条件とされる機械設計業にとっては、近い将来、深刻な人材不足にみまわれて経営問題に発展する可能性が懸念されます。
先にも述べましたとおり、2007年の日本経済は総じて穏やかな成長を遂げたことは確かであります。然しながら、昨年の夏場辺りから目の離せない景気下振れリスクが登場してきました。その第一は、サブプライム問題に端を発したアメリカ経済の減速懸念であります。これは我が国景気の牽引役外需産業に先行き不透明感を生じる可能性が高く、サブプライム問題の世界的広がりは、世界の株価や金融市場に重大な悪影響を及ぼす可能性が高いことであります。 第二のリスクとして一次産品の価格高騰があげられます。特に全産業に不可欠な原油や金属材料の高騰の影響がすでに様々な分野に及んで、企業収益の圧迫要因になりつつあることは確かです。
また、第三のリスクとして、不正建築の摘発に端を発した、改正建築基準法施行の影響で急激に建築着工戸数が落ち込んでしまいました。この問題は建設業界だけでは無く、機械設計業界にとっても非常に深刻な火種になると警戒しております。すなわち工場の建設計画に遅れが生じると、それに伴って設備機械などの導入にも遅れや計画の変更が生じる可能性が高くなるからであります。
また、個人の耐久消費財の買い替え機とされる個人向け住宅着工数が大幅に減少している事実は、関連製品の製造産業に深刻な影響が及ぶことが必至であり、この面からも機械設計業への影響が懸念されます。特に原材料価格の急激な高騰で深刻な経営問題を抱える中小企業がここに来て急増しつつある現実も認識しておく必要があります。
こうした景気下振れリスクを引きずったまま2008年を迎えたわけですが、予想の悪影響が最小限に収って我が国経済の安定と発展が一段と強固になり、我が機械設計業界にも益々の発展機会が巡ってくることを切に願うところであります。昨年の年頭所感でも述べさせていただきましたが、「社団法人日本機械設計工業会」は我が国機械設計業の唯一の中央団体として、業界発展のリードという重責を担っております。中でも機械設計企業の経営環境向上と経営基盤の強化、不足が叫ばれる次世代技術者の育成などは、中長期的に腰を入れて取り組まなければならない重要課題と考えております。
新年の年頭に当り、これら課題のひとつ一つに効果的取り組み策を見直し、より確かな方向付けをして工業会運営に邁進したいと考えております。最後になりましたが機械設計業各社さま益々のご発展を祈念いたしますと共に、社団法人日本機械設計工業会の事業活動に、本年も厚いご支援を賜りますことをお願い申し上げ、2008年年頭のごあいさつとさせていただきます。
|