(社)日本機械設計工業会ホームページ
平成20年度


(株)島津製作所 分析計測事業部
産学官・プロジェクト推進室
佐々木 俊一郎 氏
 ── 機械設計技術者試験制度をお知りになったきっかけ、また受験された動機について教えてください。

佐々木:この試験に関しては6年前(平成15年)に当時の所属部署で受験を奨められ、手始めとしてその年まず2級を受験しました。既に社内に受験者がいることは知っていましたが、試験制度自体の詳細を知ったのはそれ以降ということになります。平成19年度をもって1級受験資格を得ることになり、会社から1級チャレンジを奨励されました。



 ── 工業会が主催した受験講習会を受講されましたか?

佐々木:6年前の2級受験時は工業会主催の講習会を受講しました(2級受験時の講習資料は復習・再確認用として使いました)。今回は開催がなかったこともあり受講はしていません。



 ── 試験の難易度はいかがでしたか?


佐々木:昨年(平成19年度)に続き2回目の受験となりましたが、解答の段階で前回より手ごたえを感じていました。2科目目の「機械設計総合基礎」は、今回、組立図から部品図へのバラシ課題でしたのですぐに答案作成に掛かれましたが、やはり時間的には厳しいものがありました。この科目以外は少なくとも7割以上できたように思います。



 ── 試験勉強にあたって実行した勉強方法は?

佐々木:まずは過去問題を自分で解くことを基本としました。その中で重要度が高いと思われる問題は、1級だけでなく2、3級の過去問題も自分でピックアップして体系的に整理し、充分理解が得られるまで極力数多くあたってみるように心がけました。試験勉強で役立った参考書は、やはり「機械設計技術者のための基礎知識」(発行 日本理工出版会)です。系統的に要点がまとめられており使いやすいものでした。また、小論文対策として、近年のビジネス関連ニュース記事のチェックは欠かさないようにしていました。



 ── これから1級受験を考えている技術者の方に対して何かアドバイスがあれば教えてください。

佐々木:1級受験ともなると総合的な知識構築力・判断力も要求されます。そして会社の業務で行なっている「実務」経験的なものと学生時代〜新人次代頃には馴染んでいたアカデミカルな理論的知識との両方に精通して初めて対処可能な試験である、ということを認識する必要があるでしょう。更に限られた時間で濃い内容の問題を解答する必要からぜひ「心の瞬発力」を日頃から鍛えておくべきだと思います。私は50代での受験でしたので、まさにこれを実感しています。



 ── 1級機械設計技術者として、これからの抱負があれば教えてください。

佐々木:1級を取得したからといっても、まだまだ広い機械工学の世界のほんの一部をマスターしたに過ぎません。よって更に応用力を絶やさないようにして、実務ではぜひこの資格を活かして競合力のある(特許性を有するような)優れた製品を作り出したいと考えています。


 ── どうもありがとうございました。