平成23年度 1級合格者インタビュー 3

2012.3.26 掲載

イーグル工業株式会社 大阪支店  田中 昭雄 氏

 ── 機械設計技術者試験制度をお知りになったきっかけ、また受験された動機について教えてください。

田中:設計から営業への異動を機に、機械設計技術者としての自分自身のスキルを確認するため何か良いものはないかと書籍やインターネットを探していたところ、この試験制度を知りました。同時にチャレンジを検討していた技術士の受験対策にもなると思い、受験を決めました。



 ── 受験のための講習会(工業会主催、学校主催など)を受講されましたか?

田中:受講しておりません。



 ── 試験の難易度はいかがでしたか?


田中:1級の過去問題集を見た範囲では、私自身「機械総合基礎」が難しいと感じておりました。そのため「生産管理システム」や「設計原価計算」などあまり経験してこなかった分野は"付け焼刃"的に勉強して準備することになりました。実際には平成23年度試験で出題されたのは「機会総合基礎」は、比較的得意な故障解析などの信頼性に関する部分で、正直ラッキーというかほっとした思いがありました(笑)。



 ── 試験勉強にあたって実行した勉強方法は?

田中:小論文では過去問題よりいくつかのテーマを選び、それぞれ数パターンで実際に文章を作ってみました。その際、似たようなテーマでも各年度で設問の文言が微妙に異なるため、出題者の意図を正確に読み取り小論文の中に反映できるよう自分の意見をまとめるように心がけました。また例年テーマに挙げられる環境問題に関しては、1992年の地球サミット以降毎年のように世界と日本の情勢が変化しているところです。可能な限り最新情報を掴もうと東京商工会議所発行「環境検定(eco検定)」テキストで勉強しました。その他、機械設計技術者試験の過去問題集関係以外で参考になった書籍をご紹介します。

 ・技術論文作成のための機械分野キーワード100解説集―技術士試験対応(日刊工業新聞社)
 ・新制度対応技術士第二次試験「機械部門」完全対策&キーワード100(日刊工業新聞社)
 ・機械設計技術者試験準拠 機械設計技術者のための基礎知識(日本理工出版会)
 ・改訂3版 環境社会検定試(R)eco検定公式テキスト(東京商工会議所編著・日本能率協会マネジメントセンター)



 ── これから1級受験を考えている技術者の方に対して何かアドバイスがあれば教えてください。

田中:「設計管理」には適当なテキストがありませんが、特別な知識は不要です。落ち着いて問題を読み込んでゆけば正解にたどり着ける内容だと思います。
「機械総合基礎」は幅広い知識・見識が求められます。生産管理、設計コストなどについても、これから受験される皆さんご自身の基礎的な考えをまとめておく必要があるかと思います。
「環境経営」に関しては、最新知識の吸収と日頃のニュース&話題に敏感になり、設計技技術者として問題意識を持ちつつ、どのように対応すべきかという視点を常に持っておくと良いでしょう。




 ── 1級機械設計技術者として、これからの抱負があれば教えてください。

田中:1級試験に合格し、自分自身が機械設計技術者として一定のレベルにあることが確認でき自信が持てました。業務担当の上では今現在は資格そのものを活用する場面は少ないかもしれませんが、今後も更に勉強を続け、技術士二次試験に挑戦する予定です。



 ── どうもありがとうございました。