令和3年度 機械設計技術者試験講評

令和3年度機械設計技術者試験に関しての講評      

 コロナ禍で開催も心配されていた試験が無事終了し、受験された皆様はホッとされていることと推察します。受験者数も例年より増加しており、主催者側も一安心しています。

 さて、今回の問題はいかがだったでしょうか。結果から見ると昨年よりかなり平均点が上がっているようです。きっと受験者の準備が十分なされた結果だと思います。3級は機械系の学生の受験も多いと思われますが、機械の4大力学をはじめとする計算問題はよくできています。むしろ、それ以外の知識に関しては不得意の受験生もいるように感じます。設計された対象は、後工程で部品や製品に必ず加工・組立てされるのですから、生産技術についても設計者には求められます。学校で勉強する専門科目も、時代によって変わって来ていますので、学内で設定されていない科目を重点に強化すると良いと思います。いずれにせよ3級の試験科目は設計者のみならず機械技術者にとって必須の知識を含んでいますので、これからの仕事に大いに役立つことは間違いありません。

 2級は令和3年度で出題方式が変更になりました。基礎科目において3級との差別化を目的に、科目が統合され分野ごとの出題になり、一分野当たりの問題量が増えました。これにより、従来科目間の隙間技術や相乗り技術の出題が予想されましたが、今年度は顕著な事例は見られませんでした。平均点も上がっていますので、従来の科目ごとに勉強をしておけば問題ないのではないでしょうか。基礎科目に対して、応用・総合の計算問題は苦手の方が多いように見受けられます。ここではまさに従来の基礎科目の応用・統合化された問題が出題されます。これをクリアできると3級から2級への昇格が実感できるはずです。不合格の方、これから2級を目指す方は、過去問も活用してトレーニングしていただきたいと思います。

 1級の受験生はそれぞれ設計業務のベテランの方たちですので、アドバイスすることは余りありません。試験問題Ⅰの文章題やⅢの小論文などは、さすが経験者の思いが反映されていて結構でした。願わくは選択の実技課題への的確な対応です。2級受験時の、あるいは若い頃の業務を思い起こしながら復習していただければと思います。

 以上、令和3年度の試験終了に際して簡単に感想を申し述べました。是非とも来年度の試験にも多くの技術者が挑戦していただくことを期待しています。

機械設計技術者認定委員会
委員長 朝比奈 奎一