お知らせ・活動報告

 2月10日(月)午後6時15分から、ウインクあいちにて中部支部主催「幹部社員研修会」が開催されました。
テーマは昨年に続き「働き方改革」に焦点を当て、法改正の内容と企業の具体的な取組事例を学ぶ機会として会員企業の社員30名の方に出席いただきました。

 講師は名古屋市市民経済局様経由で、ハヤシ労務管理事務所 社会保険労務士の林達雄様にお越しいただきました。演題を「2020働き方改革への取組」として、第1部と第2部に分ける形で法改正の内容と企業の具体的な取組事例をその背景やトレンドを分かりやすく解説いただき、また自社の職場と照らし合わせることで、とても良い気づきの機会になりました。林様は、名古屋弁が随所で飛び出すなど大変面白くスピーディな語り口で大変分かりやすい講演となりました。
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講師の林 達雄氏

 第1部は、昨年4月から大企業、今年の4月から中小企業を対象の「働き方改革関連法案」の施行で各企業が就業規則等でどのような対応をすれば良いのか?働き方改革の本来の狙いと詳細の法改正の内容を説明いただき、参加者に対して自社の就業規則に実際にどれだけ反映されているのかを問いかけて項目ごとにチェックもしてもらいました。


「働き方改革」について厚労省が示している「目指すところ」は、『働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革』とあるのですが、なかなかピンと来ないところがあり、ここで講師の方がおっしゃった特に印象に残ったのは、『本音のところは、中小の事業者が生産性を上げて勝ち抜く』ためのものであるというところでした。そして、「魅力ある職場づくり」が「利益増・従業員への還元」に繋がり、それがゆくゆくは「働き方改革に繋がる」のだとの解説に大変納得できるものでした。
 第2部は、それへの「企業の対応」の具体的事例を挙げて説明いただきました。
先ず初めに「残業が多い理由を考えよう」ということで「残業削減の優先度」をレベル分けして解説いただきました。
レベル4の「ムダな残業であり、早期に削減が可能」から、レベル1の「やむを得ない残業であり、削減の必要性は低い」まで具体的な説明が分かりやすく、その後の講師のご専門の建設業界の具体的事例は機械設計業界でも適用できる事例であり、今後の施策の参考になるものでした。

 事例1の「生産性向上をめざして」では、若手への徹底した教育とコンピューターシステムの導入について、事例2の「人材の有効活用をめざして」では機械設計部門に近い現場施工部門の取組みとして「シニア社員の活用」や学卒者確保のために企業イメージを高揚させる施策について紹介があり、その他に「高齢者雇用」や「女性が仕事を続けやすい職場環境」の整備の事例を紹介いただきました。

 講演の最後では、働き方改革の「自社での取り組み(案)」をそれまでの説明を参考に参加者自身で書き出していただき、今後の自社の施策を考える時間としました。

 まだまだ施行間もない法改正で、各企業の施策についても試行錯誤の状態だと思いますが、改めて考える良い機会になったと思います。


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司会の㈱タマディック 村上氏

株式会社タマディック 取締役 村上 正一